LPガス読本 LPガスはクリーンエネルギー LPガスとスマートハウス 様々な分野で利用されるLPガス 世界に広がるLPG車 災害に強いLPガス 安全・安心LPガス LPガスの安定供給 エネルギー政策とLPガスの未来 資料編
第七章 LPガスの安定供給

LPガス備蓄の推進と強靭な供給体制の構築

 国民生活に不可欠な一次エネルギーの安定供給の確保は、国家にとって重要な課題です。特に、そのほとんどを輸入に頼っている我が国においては、エネルギー源の多様化や新エネルギーの開発、輸入相手国の分散化など、様々な角度から手段を講じる必要があります。その中の1つに、国内での備蓄が挙げられます。
国家備蓄と民間備蓄
 現在、日本国内で法律によって備蓄が義務付けられているエネルギーは、石油とLPガスの2種類だけです。このうち、民間企業が備蓄しているものを「民間備蓄(法定備蓄)」、国家が備蓄しているものを「国家備蓄」といい、LPガスの場合、輸入量の50日分が民間備蓄として義務付けられています。
 また、全国に5ヶ所ある国家備蓄基地が2013年3月に完成し、今後数年をかけてLPガスを貯蔵していく予定となっています。それらの貯蔵が全て完了した場合、約150万トンのLPガスが備蓄されることになり、民間備蓄と合わせると約310万トン、輸入量の約90日分が備蓄されることになります。こうした備蓄によって、海外からの供給途絶や地震等の災害発生時に対応できるよう、予め備えています。
 なお、東日本大震災の際には、神栖基地に備蓄されているLPガスが放出され、国内への安定供給に大きく貢献しました。
LPガス国家備蓄基地建設地
LPガス国家備蓄基地建設地
国家備蓄基地(神栖)
国家備蓄基地(神栖)
地下岩盤貯蔵方式
地下岩盤貯蔵方式
LPガスの蒸気圧より高い地下水圧によりLPガスを地中に閉じ込めているので、LPガスはもれることなく備蓄されます。
水圧を安定させるため水封ボーリングから岩盤に給水します。
海外でも多く採用されており、石油の備蓄基地にも使われています。
国家と民間の備蓄量
国家と民間の備蓄量
供給体制のさらなる強化に向けて
 LPガスは「災害に強いエネルギー」として、過去の災害において大きな役割を果たしてきました。平成23年3月に発生した東日本大震災でも、津波や地震により被災地のLPガス供給基地も大きな被害を受けましたが、関係者による懸命の努力により、LPガスの供給に大きな支障を生じることはありませんでした。しかし、過去に例のない大規模災害への対応という点では、いくつかの課題を残しました。
 これを踏まえ、政府は平成24年3月、「東日本大震災を踏まえた今後のLPガス安定供給の在り方に関する調査」を取りまとめました。この報告書には「LPガスサプライチェーンにおける災害対応能力強化」対策として、中核充填所の選定と機能強化、一次・二次基地の出荷機能強化、国家備蓄の機動的放出の検討等が盛り込まれました。業界では、国の支援を受けながらこれらへの対応を図ると共に、さらに強靭なLPガス供給体制の構築に向けて、日々努力を続けています。
輸入基地、中核充填所における出荷機能強化
輸入基地に配置された移動電源車。発電能力は1,000kVAで、停電の際、出荷に必要な電力を供給。   年に数回、各基地において移動電源車の接続試験、稼働訓練を実施。
 
全国約2,200ヶ所にある充填所のうち、約340ヶ所を中核充填所に指定。中核充填所には、災害時にも自立的に稼働できるようにするため、 非常用発電設備、緊急用通信設備、LPG車等を配備。
   
中核充填所   非常用発電機   LPG車用ディスペンサー
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